「自由なんじゃない、動く理由がなかっただけ」〜実家暮らし40代、彼女の休日〜
- 7 日前
- 読了時間: 5分

土曜日の午前10時。
「お母さん、準備できた?」と声をかけると、
お母さんはもう玄関で待っている。
向かうのは、いつものデパート。
お母さんの好きな和菓子屋さんに寄って、少し買い物をして、
お昼はSNSで気になっていたお店に。
帰り際には「これ、あなたの分ね」と、
お母さんが何か買ってくれる。
家に帰れば、お風呂も沸いている。
もちろん、実家にはちゃんとお金を入れている。
それでも、一人暮らしをすることを考えれば、
家賃も光熱費もずっと少なくて済む。
貯金通帳を見ると、少し嬉しくなる。
「今月も、これくらい増えた」と・・・。
一人暮らしの友達から
「また家賃上がっちゃってさ」なんて話を聞けば、
心のどこかで思うこともある。
「私、けっこう賢く生きてるのかも。」って。
誰かに合わせなくていい。
夫の世話もしなくていい。
子育てに追われることもない。
自分で働いたお金は、自分で使える。
自由。今日も楽しかった。それで十分。ずっと、そう思っていた。
友達から届いた、ひとつのLINE
その日の夜。スマホが光った。
高校時代の友達からのLINE。
「結婚式の日取り、決まったよ!」
送られてきた写真には、指輪が写っている・・・。
すぐに「おめでとう!」と返した。
スタンプも、ちゃんと可愛いやつを選んだ。
本当に、おめでとうと思っている。
なのに・・・LINEを閉じることができず、
しばらく画面を眺めている自分がいた。
胸の奥に、説明できない何かが残っている。
寂しい?羨ましい?焦ってる?
いや、違う。
「私は結婚なんてしなくてもいい」そう思ってきた。
結婚したら自由がなくなるかもしれない。
今の生活だって楽しい。
それなのに。
じゃあ、この胸に残っているものは何なんだろう。
「今は大丈夫」の、その先に意識が向かっていた。
そんなことがあった翌週。
健康診断へ行った帰り道のことだった。
問診票にあった、ある項目がふと頭に残った。
「介護の必要な家族はいますか」
今は、いない。
でも、そのとき初めて気づく。
そういえば、お母さん。
去年より少し歩くのが遅くなった気がする。
お父さんも最近、同じ話を二回することがある。
今までずっと、家に帰れば両親がいて、
ご飯があって、お風呂があって、「おかえり」と言ってもらえた。
でも、それが永遠に続くわけじゃない。
いつか立場は逆になる。
私が、両親を支える側になる。
そのとき、ふと思った。
「じゃあ、私を支えてくれる人は誰なんだろう」
結婚したほうがいい、という話ではない。
ここで言いたいのは、
「だから40代になったら結婚しましょう」ということではない。
一人で生きる人生だっていい。
結婚しない人生だっていい。
実家で暮らすことだって、悪いことではない。
大切なのは、今が快適だから、
未来もこのままでいいと、考えることを止めてしまっていないかということ。
親が元気でいてくれる。
実家に帰れば誰かがいる。
仕事もある。友達もいる。
40代の今は、それで何の問題もないかもしれない。
でも、人生の景色は少しずつ変わる。
親は年を重ねる。
友達にはそれぞれの家庭ができる。
自分自身だって年を重ねていく。
そのとき初めて、
「私、本当はどんな人生にしたかったんだろう」と考えることがある。
「一人が好き」と「一人で生きたい」は、
同じじゃないと思う。
一人で過ごすのが好き。
だから、結婚には向いていない。
そんなふうに思っている女性もいると思います。
でも、一人の時間が好きなことと、
人生を一人で生きたいことは、別の話だと思いませんか?
誰かと四六時中一緒にいたいわけじゃない。
何でも共有したいわけでもない。
自由だって欲しい。
でも・・・
嬉しいことがあった日に話せる人。
しんどい日に「今日ちょっと疲れた」と言える人。
親のことで不安になったとき、一緒に考えてくれる人。
そんな存在は欲しい。
それも、立派な「結婚したい理由」だと思うんですよね。
だから「結婚したいかわからない」から始めてもいい。
婚活というと、「絶対に結婚したい人がするもの」と思われがち。
でも、結婚したいかどうか、まだよくわからない。
そんなところから考え始めてもいいと思っています。
むしろ40代になったからこそ、
「結婚するべきか」ではなく、
これから私は、誰と、どんなふうに生きていきたいのか。
そこを考えてみてほしい。結婚相談所に入るかどうかは、
そのあとでいい。
今の生活を否定する必要もない。
お母さんと出かける休日だって、素敵な時間ですよね。
今が幸せなら、その幸せもちゃんと大切にしてほしい。
ただ。もし、友達から届いた結婚報告を見た夜に、
なぜかスマホを閉じられなかったなら。
もし、年を重ねていく両親の後ろ姿を見て、
ほんの少しだけ未来が怖くなったなら。
その気持ちを、「考えすぎ」「寂しいだけ」「今さら結婚なんて」と、
なかったことにしないでほしい。
その小さな違和感は、
あなたを焦らせるために出てきたものではなく、
「私はこれから、どう生きたい?」と、
自分自身に問いかけるタイミングなのかもしれないです。
婚活は、誰かに選んでもらうためだけにするものじゃない。
これからの人生を、自分で選ぶために始めるものだと思います。
40代だから遅いのではなく、
40代だからこそ、
「結婚するか、しないか」だけではなく、
その先にある人生まで考えて選んでいけるのだと思います。
私は、そう思っています。
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